BLOGブログ

クリンチェック強化コース2回目を開催

矯正歯科/インビザライン

クリンチェック強化コース第2回目開催しました

綺麗な歯列を実現するために大切なクリンチェックについて前回は1級の症例を元に勉強していきました。1級の治療の組み立て方やチェックポイントなどをご紹介していきましたが、オーソドックスな方針をご理解いただけたのではないかと思います。  それを踏まえて、今回は2級・3級のクリンチェックの作り方を学んでいただきました

2級・3級

2級とは正常咬合に比べて上顎が前方にずれている咬合状態を指し、3級とは正常咬合に比べて下顎が前にずれている咬合状態を指します。  大臼歯/犬歯関係の位置のずれ、咬合状況を1級へ改善することが目標になります。犬歯から大臼歯の位置の改善を行い、正常な咬合へ導いた上で、綺麗な歯列を作ることが目標となります。まず2級・3級の程度を把握しどれくらい、どの方向へ移動させるべきなのかを考え、それに合わせた移動様式を選択します。犬歯から大臼歯の位置の改善と調和した綺麗な歯列がゴールの歯並びです

2級の程度を見る

エラステックと遠心移動

●2mm以内の移動であればエラスティックジャンプ、3.5mm以内の移動であれば遠心移動の適応が目安です。しかし4mmを越して移動が必要となると抜歯の検討を行います。

クリンチェック修正のポイント

エラスティックジャンプとは

ゴムの力を利用して歯列全体を同時に動かしながら顎間関係改善可能な方法でクリンチェック上では最終ひとつ前でジャンプする動きになっていますが、実際はじわじわと歯列全体が動いていきます。(患者さんに見せるクリンチェック動画は、じわじわと動いている方を選んだ方が分かりやすくて良いかと思います。)

遠心移動とは

奥歯から順番に1本ずつ段階的に遠心方向へ動かしていく方法で、ステージ数が増えてしまうデメリットはありますが確実に大臼歯を移動することが出来るので、移動範囲が大きくなる場合はこちらを選択する方が良いでしょう。

遠心移動の経過
遠心移動の経過2

ゴムは必須

どちらの場合もゴムを使用し力をかけていくことが大切で、クリンチェック上でアライナーにボタンカット、プレシジョンカットの設置位置を検討します。ボタンは歯に直接力をかけることができゴムをボタンに引っ掛けるため、アライナーが浮いてしまう等の不具合を起こす可能性が小さいです。ただし接着状況によりボタンが脱離してしまうこともあり再度付け直しが必要というデメリットはあります。

プレジションカットはアライナーに入れた切れ込みにゴムをかけるため、唇の違和感がほとんどなく審美性も良いです。ただしアライナーが浮くベクトルの力がどうしてもかかってしまうため、特に歯間長の短い場合には合わせてアタッチメントと併用します

プレシジョンカット ボタンカット

どの方法を選択するにしても治療を成功させるにはコンプライアンスの徹底、顎間ゴムのきちんとした使用が不可欠です。いくらクリンチェック上では綺麗に作り上げてもその通りに進めるにはきちんと動かす力をかけ続けなければ結果につながりません。綺麗な歯並びを目指して患者さんにきちんと説明しよく理解してもらい協力を得た上で治療を進めていくこと。

治療の難易度が上がればそれに比例してその必要性が高まります。

次回第三回目はさらに難易度の高い抜歯症例を学ぶ予定です。より良い治療を目指し知識を深めていければと思います。

前回第1回非抜歯のレクチャーの様子は こちら

詳しくは Dr.keiko Clincheck Roomへ

ページの先頭に戻る