日本アライナースクール 長崎シンポジウムに登壇しました
10/9 長崎で開催された「日本アライナースクール 長崎シンポジウム」に登壇しました
近年、学会やイベントがオンラインで行われることがおおく、現地に赴きリアルに参加できたことがかなり久しぶりに感じました長崎は2度目、西九州新幹線が開通し、駅前開発が大規模に行われており地方ながら勢いを感じました。
今回の会場「出島メッセ」も去年出来たばかりの施設で、ちょうど長崎の風物詩「大くんち展」のイベントが開催されてお祭りさながら大賑わいの雰囲気を楽しめました
今回のイベントは「アライナー矯正治療成功の秘訣」と題し、主催の村上先生、衛生士穴沢さん、そして私と立場の違う3者の視点から、インビザライン診療を行う上で大切に思っている点をそれぞれお話させていただきました
村上先生:アライナーのメカニクス
アライナー矯正の肝は、ワイヤーからかかる力の方向や種類と違い、その力がアライナーとアタッチメントなどさまざまなアイテムが組み合わさって発現するフォースを利用して歯牙移動を行うことに集約されます
Gシリーズに代表されるアタッチメントのバリエーション、歯牙移動プロトコールは豊富にあり、予測実現性向上にアライン社の研究開発の賜物です。G8シリーズはアライナー自体にアクチベーションが組み込まれ、アライナーから適切なエリアに選択的にフォースを与えるDeepBite、臼歯部拡大が効率的に行えることとなりました
村上先生の症例を交えながら、解説していただきました
上田:Reinventing Orthodontics 矯正治療を再発明する
私は、一風趣向を変えて、これまでのインビザラインと共に時代を少して来た視点から、今の混沌としたアライナー矯正が進む未来を見つめていく内容をお話させていただきました。
インビザライン20年の歴史の中で、症例数増加を支えるものは、インビザイランの技術革新による適応症例の拡大、毎年のようにアップデートされるテクノロジーに私たちは常に驚かされ魅了されてきたのではないでしょうか
遠心移動のようにワイヤーシークエンスになかった歯の移動様式、素材やプロトコール改良によって治療期間と治療結果向上、さらに、コロナ禍の情勢をプラスに変えたモニタリングシステムの導入などこれまでの矯正治療、歯科医療の常識では考えられなかった診療スタイルとなりました。 インビザラインによって業績最大化を追求するのではなく、従来までの働き方や診療内容を見つめ、クリニックや組織、自分自身とスタッフがやりがいをもって働く方向性を考えられる時代の転機が訪れているのではないかと思います
昨今、ローコストマウスピースや様々なメーカーの台頭により患者さんも私たちも企業を選ぶ立場になりました。 医療人として患者さんに提供したい医療はどのようなコンセプトなのか、しっかりと選択の目を持ち研鑽を積んでいくことが必要だと考えています。
穴沢さん:アライナー矯正治療における役割分担と仕組化
以前、同じ医療法人で勤務していたこともあり、いろいろな苦労を共にしたことが思い出されます。その体験も交えながら衛生士の立場で、クリニック内でスムーズに診療を行うための仕組み作りをお話されていました
クリニックにインビザラインを導入するにあたってどうしていいかわからない場合が数多くあります。 システムとして診療のフローを整え、それに必要な資料や材料を準備する、それを実行するスタッフとドクターの役割分担やスキル向上の大切さは改めて実感しました
また、私の視点としてしっかりと興味をもって学び、自ら考えて向上する気持ちがとても大切だと感じた時間でもありました
村上先生:予測実現性を上げるアライナー矯正治療
開咬症例、過蓋咬合の症例とそれぞれアタッチメントの利用とバイオメカニクスの違い、それを反映したVTO作成を学びました
新しく導入されたCBCTとの連動と、ドルフィンイメージングを合わせた治療計画の作成を解説されていました 歯槽骨内に歯根を配列させるだけでなく、移動中に見られる歯根の近接にも注意しなければいけないと痛感しました
今回、私自身お久しぶりのリアルでの講演ということで温度感がわからず緊張してしまいました。 以前、勉強会に参加していただいた先生方とも再会ができ、それ以来インビザラインに積極的に取り組まれているお話もきけてうれしかったです
また、運営いただいた村上矯正歯科スタッフの皆さん、協賛メーカーの方々 お疲れさまでした